ジェームス・ロメインよりAIZENへのコメント

私は輝きを持ち、豊かで響きのある音色と遠鳴りするマウスピースをずっと探していた。この特徴は私が持っているニューヨークメイヤーブロス4番にある特徴だ。

一番最初にAIZENがたぐいまれなマウスピースだと気づいたのは、ロゴを印字した、つや消しで高級感のあるパッケージ、巾着のポーチ、マウスピースのパッチだった。注意深くマウスピースを調べていくと、どれだけAIZENが細部にこだわっているか、さらにわかってきた。バランスのとれたサイドレール、美しく凹状に彫り込まれたサイドウォール、繊細なロールオーバーバッフル、素晴らしいティップレールなど全てが、どれだけマウスピースが注意深く作られているかを物語っていた。AIZENの内部構造は、自分の持っているメイヤーブロス4番と目を見張るほど共通していた。

一番最初にAIZENを吹いたときから、AIZENには何か特別な物を感じた。理想的な響きと中音域の豊かな音色、高音から低音まで十分に輝きを持っていた。他の現行マウスピースとは違い、AIZENは、演奏者自身のサウンドを作り出せる、柔軟に音色を変えることができる意味で、ビンテージマウスピースが持っている多くの性格を受け継いでいる。

AIZEN6Mで、メイヤーブロスの独特の音色を犠牲にすることなく、私のメイヤーブロス4Mよりも太い期待通りのサウンドを出すことができた。

AIZENが文字通り数千に渡るマウスピースを研究してきた結果、過去最高のマウスピースの設計と現代の最先端のレジンが合わさった。私の経験上、ビンテージのハードラバーは他の素材で生み出すことの出来ない、特別な響きを持っている。これまで演奏家、そしてビンテージマウスピースのコレクターとして沢山のマウスピースを吹いてきたが、あらゆる素材の中で、AIZENのレジンはビンテージのハードラバーに最も近いサウンドだ。その上、信じられない程丈夫な素材でもある。

AIZENマウスピースは、フラジオを含め全音域で、広いダイナミックレンジと、正確な音程、素晴らしいアーティキュレーションのつけやすさで、見事に鳴ってくれた。演奏家として、幅広い音色のパレットから自分の音を作り出せるようなマウスピースが好きだが、毎回AIZENを吹く度に驚かされることばかりだ。

最後にAIZENについて述べたいことが二つある。最初に稔は私のコメントや提案に対してとても受容的で、その提案を受け入れ、そして実際に行動に写した。大きな商業的マウスピースメーカーは、自社を信じるミュージシャンよりも株主の意見を喜ばせることに躍起になっているが、AIZENはそれとは大違いだ。

二つ目に、AIZENは、品質のばらつきの無さが最も印象深かった。それこそが、私がAIZENを正式に支持しようと決めた一番大きな理由だ。全てのAIZENは細部に至るまで徹底してこだわり抜かれている。今となっては、この事実に疑いを挟む余地がない。

AIZENはたぐいまれな製品を持ったたぐいまれな会社で、全てのサックス演奏家に自信をもってお勧めする。



ジェームス・ロメイン 経歴

ジェームスロメイン博士
アイオワ州ドレーク大学サックス科助教授
アイオワ州ドレーク大学ジャズ科アシスタントディレクター

ジェームスロメインは室内楽曲のミュージシャンでオアシス・サクソフォン・カルテットでバリトンサックスを担当。同カルテットにはシンプソン大のデビット・カムウェル教授、シンシナティ大のジェームス・ブンテ教授、モーヘッド州立大のネイサン・ナブが在籍。

ジャズサックス演奏家としては、デ・モインズビッグバンドのリードアルトを勤め、スイスのモントレージャズフェスティバルでは、クラーク・テリー、ロン・マイルズ、エリック・ギュニオンと共演。

ノースアメリカン・サックス・アライアンスのディレクターとしても活躍。

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